茜部先生は照れ知らず 多治見尚哉

前回までのあらすじ

ストーリー

 憧れの漫画家・茜部(あかなべ)アキラのアシスタントになった漫画家志望の崎枝(さきえだ)コウキ。茜部は崎枝の描いた絵を一切の照れもなく真面目な顔で、ストレートに褒めまくり始める。そんな中、まさかの茜部からの告白により、二人は恋人同士になるが、彼女からの褒め攻撃は加速する。照れて仕事が捗らないと訴える崎枝に、なるべく崎枝を照れさせない褒め方を覚えることを初めての「恋人のために頑張る」ことだと、ワクワクする茜部だったが…?


 読切ネームの作成で寝不足な崎枝は、仕事のお昼休憩にソファで1時間寝ることに。昼寝の間も読切でうなされるが、茜部の胸を偶然触ると幸せそうな表情になる。手が胸から離れると、またうなされ始めたため、茜部は自分の胸に崎枝の手を戻す。
 起きた崎枝は、茜部の胸を揉んでいることに動揺して、ソファから転げ落ちてしまう。「休まるなら、私の胸をいくらでも使っていいからね」と彼女に言われ、照れて否定しながらも体の疲れがとれたことは認めざるを得ない崎枝であった…。


 コーヒー牛乳をコーヒーと勘違いして、コーヒーが飲める大人のレディーになったと崎枝に語るエナちゃん。これで、崎枝を巡る恋のライバル・茜部に対して、大人な魅力でも戦えると、3人で喫茶店へ行くことに。
 会いたいと言ってくれてすごく嬉しいと茜部にまっすぐ言われ、好きになってしまうとほだされそうになるエナちゃん。出てきたコーヒーを口にした途端、想像以上のマズさに飲むことを断念してしまう。ココアを飲むかと崎枝に言われ、間接キスになるとドキドキしていると、マスターから文句のない美味しいコーヒーを持ってくると言われてしまい…。
 その間に、間接キスしたいから飲み物を交換しないかと茜部は崎枝に声を掛ける。間接キスを照れない姿に大人だと衝撃を受けていると、ミルクたっぷりのコーヒーが完成! 子供っぽく戦ったほうがよかったかなと思いながらミルクコーヒーを飲んだエナちゃんだけど…!?

キャラクター紹介
  • 茜部 アキラ
    (あかなべ あきら)
    漫画『紅の魔女』の作者。アシスタントである崎枝を照れることなく褒めちぎる。茜部の告白により、崎枝と交際を始める。
  • 崎枝 コウキ
    (さきえだ こうき)
    憧れの漫画家・茜部の漫画アシスタント。アシスタントになる前から、茜部の作品である『紅の魔女』の大ファン。茜部からの褒め殺しに翻弄される。
  • 八百 桜
    (やお さくら)
    漫画『初恋は東京』の作者。茜部の大学時代からの親友。関西弁。友人想いではあるが感情豊かで極端な性格。恋愛に関してかなり初心。
  • 各務 はるか
    (かかみ はるか)
    茜部の担当編集者。明るく元気な性格だが、連絡ミスが多く少し雑なところも。彼氏はできたことがない。
  • 茜部 さや
    (あかなべ さや)
    茜部の妹。大学1年生。素直でまっすぐな性格。一度運動のスイッチが入ると満足するまで家に帰らないほどの運動好き。
  • エナ
    (えな)
    崎枝と仲良い家族の子。6歳にしては、しっかりしていておませな少女。自分が崎枝の一番の女と思っていたため、茜部をライバル視している。