ウイルスによって人口が激減し、突如現れた吸血鬼の脅威にさらされる人類。吸血鬼に対抗できるのは日本帝鬼軍が誇る吸血鬼殲滅部隊のみだった。吸血鬼に家族を殺され、復讐を誓う少年・優一郎。彼は軍に身を置き、親友や家族の想いを背負って血塗られた道を行く。
人間時代のキ・ルクは周囲から疎まれ、母が死亡した10歳の時に奴隷へ堕ちた。しかし計画や目的などなく、ただ強くなろうとしていただけで、一介の山賊団の頭となり、兄や父を殺して再び貴族に舞い戻る結果に繋がった。1つの区切りをつけた気はしていたけど、母から「誰よりも強くなる」と毎日のように言い聞かされていて、それ以外考えられなかったルクは、どこまで強くなれば、どこまで生きればいいのかわからなくて…。
フェリドと相対したルク。試算していたクルルやレスト以上の速さを持つフェリドをどう殺そうか、どう強くなったのか、一緒にいるグレンには人質の価値があるのか、脳内を考えが巡る。一方、第五位とは思えないルクの動きに暮人達を守りながら戦うのは難しいと判断したフェリド。暮人達の離脱を見送り、真昼と共に彼を殺すべく本格的に動き出すことに…。
吸血鬼となり、自分の強さを証明するためウルドに何度も挑んでいたルク。吸血鬼の強さは誰に吸血鬼にされたか、吸血鬼になってからの年月はどれくらいか、それだけで決まると知っていたが「強くなれなきゃ生きる意味がない」と断言。そんなルクの言葉にウルドは吸血鬼なのに生きる意味を持っているのかと問いかけて…。