極楽街 佐乃夕斗

『極楽街』JC4巻発売記念PV
  • 前回までのあらすじ

    ストーリー

     華やかに賑わう“極楽街”でどんな難題にも報酬次第で引き受ける「解決屋」を営むタオとアルマ。その裏では人や動物の死体を使って造られた「禍(マガ)」という怪物専門の「殺し屋」として活動。この世の全ての禍を駆逐するその日まで戦うことを誓う―――!!


     黄泉の“家族”の一人・操との一騎打ちに追い詰められ、窮地に陥る枵。だが、操は仲間の千早のことを気にするばかりで、戦っている自分には一切関心がないことに気づく。そんな彼のこちらに合わない視線に、枵は過去の記憶を重ねてしまう。


    幼い頃、枵は父の浮気が原因で憔悴する母と2人で過ごしていた。ある夜、騒がしい音に目が覚めた枵が目にしたのは、父を刺し殺す母の姿だった。しかし母は父を殺すことで永久に自分のものになると話すだけで、最後まで母が枵を気にかけて見つめることはなく…。


     愛情を受けないまま大人になっていく枵は、誰かに少しでも関心を向けられると喜び、母の残した言葉通りに、相手を傷つけて自分のものにしようとする。けれど誰一人残ることはなく孤独は深まるばかり。そんな枵だったが、アルマとの出会いをきっかけに今まで誰のことも見ていなかったのは枵自身だったと気づかされる。
     操との戦いの最中、アルマの言葉を思い出した枵は、ついに操へ反撃のナイフを突き立てる。次の瞬間、枵の前にアルマが現れて―――!?

    キャラクター紹介
    • タオ
      ドライな性格。怒ると怖い。表は「解決屋」裏では対禍専門の「殺し屋」を営んでいる。
    • アルマ
      身体能力が高く、大食い。人や動物の死体を使って造られた「禍」という怪物と人間の間に生まれた「半禍の子」。心まで禍になりかけていたところをタオに拾われる。
    • 辰臣
      (タツオミ)
      珍事件が殺到する極楽街の情報屋。情報代は高いが、女好きのためタオには安く情報を売っている。
    • ネイ
      蛇穴に属する凄腕剣士の少女。禍に対して誘発作用がある血液を持つ。
    • 黄泉(よみ)
      謎多き白髪の青年。タオしか抜けないはずのアルマの繋縛の杭を抜くことができる。
    • ヨキ
      蛇穴所属。明るく優しい獣人。タオたちの武器を作っている。お金持ち。
    • ダラ
      蛇穴所属。一見クールな女性だが愛情深い性格。ヨキと同じようにタオたちの武器を作っている。
    • 劉(リュウ)
      タオやネイを訓練していた男。厳しく、容赦のない指導者だが、酒好きでめんどくさがりな性格。
    • 夜(よる)
      行方不明になっていたタオの弟・ジンのもう一つの人格。自殺するが、黄泉の力で禍として蘇る。直接首に触れずに、絞め殺すことができる力を持つ。
    • 枵(うつろ)
      黄泉の力で蘇った、失血死の禍。 超メンヘラで惚れっぽい性格。
    • 象谷 静彁(きさがや しずか)
      圧死の禍。ネイの家族を殺害した張本人。誰に対しても口が悪く、非常に荒々しい性格。